プロジェクト / 企画プロジェクト
ダボス会議 JAPAN NIGHT 2012 総理官邸国際広報室 #イベント #プロモーション #日本文化 ダボス会議で発信した 混沌とした世界を照らす 〝日本の光〟 2012年、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議) において、日本政府と民間団体共催による 「ジャパンナイト2012」を企画プロデュースし、 世界に貢献できる日本の復興力を発信しました。
プロローグ 泥まみれのピアノに 再び宿った命 津波で泥まみれになったグランドピアノ。石巻市の楽器店であの日、津波の被害を受けたピアノです。人々の手によって見事に復元を果たし、ピアニスト辻井伸行氏が美しい旋律を奏で始めます。わずか5分弱のショートフィルムは、困難に直面するたび、様々な技術を開発し乗り越えてきた、日本の再生力を力強く打ち出したものとなりました。
光 LIGHTS OF JAPAN この映像は、ダボス会議期間中に開催された「JAPAN NIGHT 2012」で上映されたショートフィルム「光 - LIGHTS OF JAPAN」。その夜4度上映され、ラストの回の上映終了後には、自然と拍手が沸きあがりました。これまで「JAPAN NIGHT」で上映された映像に拍手が起こったのは初めてのことで、政府関係者を驚かせました。 「このイベントを楽しみにしてくださる方々に向けて少しでも日本の良さを伝えることが使命だと思いました。おもてなしの価値を損ねることなく、メッセージを打ち出すという絶妙なバランスのもとで開催しなければなりませんでした」と映像をプロデュースした小山薫堂はコメント。 なぜショートフィルムでピアノにフォーカスしたのかという問いには、 「映像に使う音楽を探していたときに偶然、被災したピアノのことを知りました。そこで復興力というテーマと重ね合わせて、復元したピアノを世界的に有名な辻井さんに弾いてもらえればと考えました。リハーサルで、辻井さんが曲を弾き始めた瞬間鳥肌がたちました。このピアノに再び命が宿った瞬間でした」と振り返ります。
ひたむきに前進する 日本の姿が胸を打つ 「JAPAN NIGHT」は、ダボス会議期間中、日本の産業や文化をアピールする場所として、経済界のリーダーをはじめとする世界中のVIPを招いて毎年行なわれます。震災後初となるこの年は、予想を上回る招待者からのレスポンスがあったり、また前日のダボス会議でスピーチを行なった俳優・渡辺謙氏に注目が集まるなど、非常に期待が高まる中での開催となりました。菅直人前首相(当時)、緒方貞子氏、竹中平蔵氏や、日本経済界のリーダーなどが一堂に集まり、世界各国のゲスト延べ600人を迎え入れました。 この年のJAPAN NIGHTのテーマは「光 - LIGHTS OF JAPAN」。「光」という言葉の裏には、「日本の復興力(レジリエンス)」という意味が込められていました。日本国内の問題だけでなく、世界各国が様々な災害や困難に直面する今を、「日本の復興力(レジリエンス)」で明るく照らそうというもの。パーティーでは、映像のほかに、食、書、インスタレーション、スピーチの5つのコンテンツを通して日本の魅力をアピールしました。
「光の料理」と題され、訪れた各国のゲストをもてなしたのは、世界的に有名な日本の料理人たちによる料理の数々。料理を監修したのは、ロンドンの懐石料理「UMU」の石井義典氏、山形県鶴岡市のイタリア料理の「アル・ケッチャーノ」の奥田政行氏、岩手県奥州市のフランス料理「ロレオール」伊藤勝康氏、洋菓子「パティスリー・サダハル・アオキ」の青木貞治氏など錚々たるスターシェフたち。彼らのディレクションのもと、チューリッヒの日本料理店「BIMI」が協力し、ヨーロッパのソース文化にはない、素材自体の味を引き出す日本独自の調理法でゲストをうならせました。 食は日本の大切な財産だと改めて実感しました。食ひとつが国のイメージを変えることができるのだと。ゲストからも「これだけのクオリティの高い日本食を遠く離れたダボスで食べられるなんて」と好評でした。
kizuna311 渡辺謙さん とともに 小山薫堂とともに震災直後からkizuna311プロジェクトをスタートさせ、被災者の人々に絆(kizuna)でつなぐ活動を行なってきた俳優・渡辺謙さんがスピーチを行い、来場者たちは聞き入っていました。 書家の紫舟さんによる「書×アート」の企画では、書と龍の絵で日本の力強さを表現。来場者の名前を漢字で表現するサービスには行列ができるほど人気でした。またメディアプロダクションteamLabによる映像インスタレーションが会場を彩りました。 「これまでの日本のイメージが変わった」「過去最高のジャパンナイトだった」などと来場者からの賞賛の声が多数あり、「JAPAN NIGHT 2012」は大成功のうちに幕を閉じました。
Client:総理官邸国際広報室 Executive Producer:小山薫堂 Producer:軽部政治 Project Manager:木村陽一 Planner+Creative Director:内田真哉
実施時期:2012年1月26日