プロジェクト / 場の企画
Cath Kidston 表参道店
スタイリングライフ・ホールディングス
#店舗
伝わっていなかったブランドの唯一無二の魅力を 現代のムードにチューニングして大切に届ける
ロンドン・ノッティングヒルに1993年に誕生したブランド Cath Kidston。 「たくさんのプリント柄を施したアイテムに触れる時間が楽しい! 遊び心とモノづくりのストーリーから出会える場所」 としてロンドンのムードと東京のムードをミックスさせながら、 今にフィットする高揚感のあるブランド体験設計を行いました。
待っているファンの期待を超えつつ、 撤退時のイメージを変えながら 新しい層に届けたい
Cath Kidstonはロンドン・ノッティングヒルに1993年に誕生したブランドです。 この再上陸を果たすクライアントは、撤退時とは違う企業。 日本撤退後も、SNSでのフォロワーが離脱することなくファンが待っていた。 そんな魅力的なブランドの再上陸を担う思い。 待っているファンの方々の期待を超えつつ、撤退時のイメージを変えながら新しい層に届けることを果たしたいというクライアントの熱意。 ブランドの魅力や強み、撤退した時のことなどを含め、一緒に考えるチームが必要だが、オープンまで半年をきっていた際に相談がありました。 そんな時こそ、魅力を引き出すのが得意で一緒にワクワクできるのが私たち。 最初は、POP UP SHOPのデザインブラッシュアップでした。 ブランドのヒストリーを改めて拝見し、調べ、ブランドを知っていくうちに、ブランドは知っていたのに、初めて知ることがたくさんありました。 そのことをそのままデザインにも反映し、ブラッシュアップしたデザイン提案書が、クライアントとの再上陸ブランディングのパートナーになるきっかけとなりました。 私たちは、数年かけるブランディングでも、一週間のPOP UP SHOPでも、最初にブランドに触れるためのリサーチや魅力を見出す、把握する、逆に弱みや改善点を見つけることにかける想いや力に差をつけません。 ブランドを一番理解しているパートナーの一人として、お話を始めたいという思いがあります。 それをPOP UP SHOPの提案書で感じてくださったクライアントとの出会いが、今日までのパートナーとしてにつながっています。
ブランドの魅力を リアル店舗での体験を通じて あげて、広げていく
表参道のフラッグシップショップに関わることが決まり、どのような体験設計で楽しんでいただけたら良いか、本国であるイギリスへクライアントと一緒に向かい、2020年から着任されているヘッドクリエイティブディレクターにお会いしました。 そして、これまでもたくさんの方々に愛されながら大切にしていただいた1つに、「すべてのアイテムが唯一無二のあたたかい手描きのアートが施されており、そのアートが英国らしいムードを纏っている」ことが改めてわかりました。 しかし、そのことを日本では、再上陸前からCath Kidstonというブランドの名前を知っていてもそのことを知っている人は多くなく、届ききれていなかったのではないかいうこと、そして「その魅力は日本で再上陸した際のリアル店舗におけるブランド体験のキー」になることを確信し、帰国しました。 帰国後も本国と会話を重ね、ともにブランディングの方向性と旗艦店の体験設計や空間デザイン、オープニングプロモーションに取り組みました。
表参道フラッグシップショップは Cath Kidstonの遊び心とモノづくりのストーリーから出会える場所 としてロンドンのムードと東京のムードをミックスさせながら、 今にヒットする高揚感のあるブランド店舗に。 プリントを施されたアイテムからだけでは伝わりづらい、そのクリエイティブの過程 を垣間見ながらアイテムに触れることができるディスプレイやVMDで、「The Joy Makers」である Cath Kidstonの遊び心あるモノづくりに、リアルショップだからこそ 触れることができ、ストーリーを感じていただける、体験型ショップにデザインしました。
入り口から奥へと続く、特徴的な空間を活かし、引き込まれて回遊したくなるような出会い方になるようにデザインしました。カラフルな階段、ロフトスペースのアトリエは、Cath Kidstonのプリントが生まれるロンドンの時間とここ東京の時間を繋ぐようなイメージでこの店舗のために増築しました。
そして、店内入り口には、ブランドクリエイティブディレクターが、コンセプトショップオープンのお祝いにオリジナルでデザイン、直に壁に施したアートワークがお出迎え。 Cath Kidstonの明るくカラフルな柄に満ちた店内では、ヘッド・オブ・クリエイティ ブであるホリ―・マーラーが表参道店のオープンのお祝いにオリジナルでデザインし、 直接壁に描いた、手描きのアートがお客様をお迎えいたします。 このアートウォールこそが、Cath Kidstonのプリントの魅力のプロローグです。 溢れるように生まれたクリエイティブ、アートワークのプリントであることが、Cath Kidstonの唯一無二の魅力です。
エントラスとテラスエリア ロンドンの街並みのようなトラディショナルなマテリアル使いと遊び心に、東京らしいポップなファッション性をミックス。 バスストップポールと一緒に、ショップの看板犬としてお出迎えしているのはCath Kidstonの愛犬スタンリー。 勇敢でちゃめっけがあるスタンリーはみんなの人気者で、いつもみんなを笑顔にしてくれた存在でした。スタンリーのようにみんなにしあわせをお裾分けする、会いにいきたくなるような存在になれたらと佇んでいます。
ショップのエントランスには、旗艦店限定としてアイスクリームショップを併設し、英国らしいフレーバーや、完全予約制の人気店、Pâtissière MAYO(パティシエール マヨ)とのコラボフレーバーも販売。 お買い物目的でない方も気軽に立ち寄っていただける場所となっています。 Cath Kidstonを知っている人も、そうでない人も気軽に立ち寄り、そして美味しい幸せに笑顔になってもらえるように、こだわりの素材をふんだんに使ったジェラートショップ。 日々が笑顔で溢れていてほしいというCath Kidstonの想いを目にも鮮やかで美味しいジェラートに込めています。 カップには可愛いCath Kidstonのプリント柄を施し、ときめいた瞬間に写真を撮りたくような魅力的な背景になるようにショップデザインをしました。
今もブランドに受け継がれている 変わらない遊び心を表すように、 コラボしながら店舗体験に散りばめる
Cath Kidstonがノッティングヒルに店を構えた最初のオリジナルアイテムは、ありふれたアイロン台をみて、もっと楽しいものにできないだろうかという考えから、ノッティングヒルのビンテージマーケットでフラワープリントのファブリックをアレンジして生まれましたアイロン台。 その、日常のアイテムが彩られた瞬間に、ときめいたり、誰かに伝えたくなったり、大切にしたくなる気持ちこそが、ブランド体験。 コンセプトショップに訪れたときには、そんなアイデアや気分を発見したり、楽しんでいただけますように、店内のちょっとしたアイテムたちにもプリントを施しています。 BGMは、世界規模で活躍するバンドThe fin.のYuto Uchino氏が担当。 ロンドンの空気感の仕上げは音楽も大切にしようと、BGMをオリジナルで作ることに。ロンドンを拠点に活動もされていたこともあり、今でも現地のイベントでチケットが即完。 このコラボレーションがロンドンにも届くといいなという思いも込めてオファーしました。 ブランドのヒストリーやクリエイティビティ、魅力に共感してくださり、その魅力を音に変換するというクリエイティブとしてBGMを提供してくださっています。 オーガニックで心地よく、ハミングしたくなるような音楽にぜひ触れに店舗まで訪れてください。
スタイリスト山本マナ氏がキービジュアルと店舗ユニフォームをディレクション Cath Kidstonの日本再上陸を印象づけるキービジュアルと、表参道店のスタッフユニフォームを制作。キービジュアルは、ブランドの象徴であるプリントの魅力が際立つように、アイテムを最小限に抑え、柄そのものを主役にすることで、一目でCath Kidstonとわかるインパクトのあるモダンなデザインです。 ユニフォームは、店舗の内装と調和し、Cath Kidstonを象徴するストライプ柄を基調としたビッグサイズのシャツ。スタッフ一人ひとりの個性を活かしたスタイリングをしてほしいという山本マナ氏の願いが込められています。
大切なのは、 ブランド愛をお客様と育み、 ビジネスとして継続できる仕組み。
英国のクリエイティブチームでは日々楽しみながら手描きのアートが溢れるように生まれ、アートの数は1シーズン100を超えることも。 そのアートが英国や日本のデザインチームによってCath Kidstonらしいアイテムになっていきます。 クライアントや私たち含めた関係者の日本のチームのブランドへの愛情や想い、チームビルドが素晴らしく、それがお客様に届いたことで、本国にも影響をたくさん与えています。 これまでのブランドのタグラインが、「Brighton up your day.」から日本再上陸を機に「The Joy Makers.」になったこと。 表参道フラッグシップショップのデザインが、本国にも評価され、アジア各国のマスターデザインになったこと。 商品においては日本独自のデザインのものを本国イギリスやアジア各国へ展開し、販売。 掲げたKPIの達成ということだけでなく、そこに向かう中での取り組みの成果や振り返り、ブランドの持つ魅力や強みを再認識できるような出来事を社内外、そしてお客さまと作り上げていくことができるブランドであるという強みを軸に、新しいお客様に届きますように。 2025年渋谷109Labo体験部門にノミネート。唯一店舗としてノミネートされ、体験型ショップであることが評価されたこと、また継続して出店も売上も順調に作れていることも嬉しい結果です。 関わっているすべての人がこのブランドに関わって良かったと幸せになるブランディングの伴走を重ねていきます。